鉄鋼価格の単純な原料比率?

3年前のおさらいですね。

鋼1トンを作るのに、鉄鉱石1.5~1.7トン、石炭0.8~~1トン、石灰石0.2~0.3トン、電力10~80KWh、水30~60トンが必要なのだそうです。(社団法人日本鉄鋼連盟のウェブサイトより。→鉄鋼の一口知識:一般社団法人日本鉄鋼連盟

単純に、コストアップはドルベースで以下のようになります。

鉄鉱石 1.5t×$33/t=$49.5/t

石炭 0.8t×$110/t=$88/t

為替を$1=¥100と仮定すると、

鉄鉱石=¥4950/t

石炭 =¥8800/t

合計 =¥13750/t 、となる訳ですね。

まあ、あと傭船料とか、燃料起因の電気代とかが上がるので、15~20円/kgになるんでしょうね。

2010年後半に主に市況起因で値段が下がりました。それは原料とは関係ないファクターで下がったので、それをなんとかして、その先15円/kg以上のアナウンスなんでしょうね。

2008年の時と大きく違うのは為替ですね。あとは世間の状況かな。

値上げ交渉

2連発で、メーカーさんと同行。「こんなときに申し訳ないのですが・・」とは今日の枕詞ですね。やっぱり、リーマンショック前の水準になりそうですね。

その一方では災害復興関連の需給打合せもあり、なんだかよくわからない一日でした。

また、別の事で感心したり、あららって思ったり。social responsibilityが問われている今日、そういう所で意識の差が出ますね。

今日の大規模停電の可能性もそんな所が原因なのではないか、と思います。もっともrecoveryもすごいと思いましたが。僕らは今しばらくの間もう少し緊張して過ごさないといけないのでしょうね。夏はどうなってしまうのでしょう?。

ひっそりと鉄鉱石値上げのニュース

地震、こわいですね。お見舞い申し上げます。無力な私ですが、少しでも役に立ちたいと考えています。

ところで、99%震災関連のニュースの中でひっそりと鉄鉱石値上げのニュースが。某国営系のメーカーさんなどかなり強硬にかわってきているようですね。

4?6月鉄鉱石価格、24%高170ドルで合意 鉄鋼大手  :日本経済新聞

原料炭も地震の前(だったかな?)に出てました。

ページが見つかりません - 毎日新聞

なるほど、戻してから20円なわけだ(笑)。

だいぶにぎやかになってきましたね

今日、外注さんへ向かっているときに、某一次商社の人から電話。いろいろ話しましたが、要は系列外のメーカーの動きに探りを入れているようで。

談合が無くなって、みなさん横の情報が入手しづらくなっているのでしょうか?。ある意味健全になっているのでしょうね。

原料炭の動き

BHPビリトンが原料炭の価格を月ごとに、または船ごとに改定したい旨の通告があったらしいことは色々な報道で表面に出ていますね。

結局時価で売りたい訳で、まあどっちに転んでも現在は買う側が弱いからしょうがない面がありますよね。さて、どうなることやら。

[FT]鉄鉱石、過去最高値へ 鉄鋼メーカー苦境に  :日本経済新聞

新日鉄が値上げへ、の報道

新日鉄の値上げ動向についての記事が2月25日の日経新聞に出ていたのは周知の事と思いますが、具体的に20円/kgと幅に言及したのは、この記事が初めてだと思います。

現実に、海外のメーカーは具体的に値上げのアクションに入っていますね。3月の契約が多分もう締め切られていると思うのですが、それなりな値上げ幅のようです。まぁ、酸洗の値段がじわじわ上がり始めた時点で数ヶ月後の高炉の値上げは見えていたのですが、しばらくこの繰り返しになるのでしょうか?

おそらく、需要家達はいつの間にか短期の値決めに慣れてきて当たり前になるような気がします。それでなくても、海外進出で需要家の皆さんは海外メーカーさん達と本格的につきあっている訳ですから、おそらく一番遅れているのはブン屋さんなのではないでしょうか。

最近の日経は、あまり鉄鋼業界や某社へのネガティブキャンペーンをしないですね(笑)。